関空の国際線増強へ、改修工事に本格着工

産経新聞

 

関西国際空港を運営する関西エアポートは28日、国際線の拡充に向けた第1ターミナルの大規模改修工事に本格着工し、工事関係者らによる安全祈願祭と起工式を空港内で行った。主要部分は2025(令和7)年4月の大阪・関西万博開幕までに完成する予定で、関西エアの山谷佳之社長は「新型コロナウイルス収束後の航空需要の回復に備えたい」と意欲を示した。

 

計画では、2階の国内線エリアを国際線エリアに改修、出国審査後の免税店や飲食店などのエリアを60%拡大するほか、保安検査場を拡張。国際線旅客の受け入れ能力を年間3千万人から4千万人に引き上げる。工事費は平成30年9月の台風21号の教訓などを踏まえた防災対策費を含めて約1千億円で、国が半分まで支援する方針。

 

起工式では同社や施工業者の大林組などの幹部がくわ入れを行い、工事の安全を祈った。山谷社長は報道陣に「世界的にコロナワクチンの接種が進んでいる。工事の完成より前に航空需要は回復し、万博前には確実に空港は活況を呈していると思う。それまでに4千万人の収容能力を早くフル稼働させたい」と話した。