政府、4県に「まん延防止」適用 首都圏と愛知20日から 奈良、和歌山、福岡検討

時事通信

政府は16日午前、新型コロナウイルスの専門家らによる基本的対処方針分科会を開き、特定地域での感染拡大を抑える「まん延防止等重点措置」を埼玉、千葉、神奈川、愛知4県に適用する方針を示し、了承された。

 

午後に対策本部を開き、正式決定する。期間は20日から5月11日まで。

重点措置の適用は東京都など6都府県から10都府県に広がる。

 

新たな対象区域は、埼玉県=さいたま・川口2市▽千葉県=市川・船橋・松戸・柏・浦安5市▽神奈川県=横浜・川崎・相模原3市▽愛知県=名古屋市―とする。適用を受け、各知事は飲食店に午後8時までの営業時間短縮を要請する。要請・命令に応じなければ20万円以下の過料を科せる。

 

西村康稔経済再生担当相は分科会で「5月には首都圏、関西圏、中京圏、いずれ(感染力が強いとされる)変異株にほぼ置き換わるという予測が報告されている」と危機感を表明。飲食店での感染対策の見回り強化に加え、感染拡大地域との往来自粛、混雑する時間帯の買い物の回避について要請を徹底する考えを示した。

 

分科会では厳しさを増す奈良、和歌山、福岡3県の感染状況も議論した。国立感染症研究所脇田隆字所長は記者団に対し、3県を重点措置の対象に加えるかどうかの検討に入るとの見通しを示した。

 

西村氏も記者団に対し、奈良について「数字を見る限り極めて厳しい状況だ」と指摘し、重点措置の対象に追加する可能性に言及した。福岡に関しても「機動的に対応していきたい」と語った。