大阪府内の高齢者接種、ほぼ月内完了の見通し

産経新聞

 

新型コロナウイルスワクチンの接種を希望する65歳以上の高齢者について、大阪府内では、ほとんどの市町村で目標としていた7月末に接種が完了すると見込んでいることが、産経新聞のアンケートで分かった。6月末時点で2回の接種を終えている割合は市町村によってばらつきがあるものの、いずれも希望者への接種完了に向けて、ほぼ予定通りに進んでいるとしている。

 

ワクチンの国からの供給量が減少することで、大阪市が1回目接種の一時停止を発表するなど全体の接種スピードが鈍る傾向にあるが、各市町村とも高齢者や1回目接種を済ませた人の2回目分は確保している。

 

大阪府内で唯一、「高齢者への接種完了」としているのは田尻町。完了の目安としていた接種率80%を、6月21日に超えた。担当者によると「人口が少ない上、接種開始が早かったことが要因」。目標は達成したが、「今後も1回目の接種を受けた後、体調を崩して2回目を受けていない人や、そもそも接種に消極的だった人にも呼びかけを続ける」としている。

 

6月末で2回目接種が約50%の和泉市は、約70の医療機関で個別接種を推進。当初は70%ほどと見込んでいた希望者を、接種状況から85%に修正したが、6月20日から集団接種会場を設けて接種能力を拡大し、7月末の完了を目指す。 寝屋川市は、6月中としていた接種完了の目標が、7月中旬になった。とはいえ、1回目接種率はすでに70%以上。担当者は、目標とする2回目接種率70%の7月中旬達成に自信を見せている。八尾市では、6月末時点の1回目接種率が約60%で2回目接種率は約21%。「7月末の目標達成に向けて、順調に推移している」としている。

 

一方、堺市や茨木市、河内長野市など6月末時点の接種率が低かった自治体の多くは「国のワクチン接種記録システム(VRS)の数値を答えたため、実態とはタイムラグが生じている」と説明。いずれも7月末の完了については不安視していない。