ワクチン接種で水際対策緩和へ 入国後10日間の自宅待機だけに

朝日新聞デジタル

 

厚生労働省は22日、新型コロナウイルスのワクチンを接種した人を対象に水際対策を緩和する方針を決めた。変異株が流行している国から入国した人に宿泊施設で3日間待機を求めているが、接種を証明すれば免除する。事実上すべての国からの入国者が10日間の自宅待機だけになる。来週にも始める。

 

国内で承認されたファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチンを想定しており、自宅待機後、検査を受けて陰性なら活動できる。厚労省は接種と検査を組み合わせることで感染者が入国するリスクを下げられると判断した。ただ、英国などは接種者の待機をなくす緩和策を示しており、経済界などからは不満が出そうだ。

 

これまで海外からの入国者には原則計14日間、宿泊施設と自宅での待機を求めてきた。変異株が流行する国や地域からの入国者には、このうち3~10日間は検疫所が宿泊施設を用意していたが、宿泊施設での待機期間を段階的に減らしてきた。今月20日からは、宿泊施設での待機を求めるのは英国やインド、インドネシアなど45カ国で、3日間としていた。

 

今後、ワクチンの効果を弱める変異株が出た場合には、水際対策を改めて強化するという。