塩野義製薬、コロナワクチンの最終段階の治験を年内に開始…年度内の供給目指す
読売新聞オンライン
塩野義製薬は2日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、最終段階の臨床試験(治験)を2021年中に始めると発表した。21年度中の供給開始を目指す。
塩野義が開発しているワクチンは「遺伝子組み換えたんぱくワクチン」と呼ばれ、インフルエンザワクチンの技術を応用している。20年12月から日本国内で治験を始めており、現在は最終段階の治験に移行するため、厚生労働省と実施計画の具体化に向けて協議に入っている。
国産ワクチンの実用化を巡っては、米ファイザーなど海外製のワクチン接種が進む中で、最終段階の治験に必要な数万人の参加者を確保できるかどうかが課題となっていた。政府は治験の条件を緩和し、数千人規模に縮小して実施する新方式を認めることにした。こうした動きも、塩野義の国産ワクチンの開発を後押ししているとみられる。