香港資本がニセコでリゾート開発 別荘など16棟、数百億円規模

北海道新聞

 

【ニセコ】香港の不動産系コングロマリット(複合企業)HKRIグループ(香港興業国際集団)が後志管内ニセコ町の土地6ヘクタールで、コンドミニアム5棟と戸建て別荘11棟からなる大規模なリゾート開発を計画していることがわかった。2024年の開業を目指し、総投資額は数百億円規模の見込み。北京冬季五輪を控え、ニセコ地域では新型コロナウイルス収束後を見据えた中国などアジア圏のスキー需要取り込みに向けた動きが加速している。

 

開発予定地は同町内のニセコビレッジスキーリゾートから南西へ約3キロで、従来の開発エリアからはやや離れた地域。地上3~6階、地下1階のコンドミニアム5棟計98戸と2階建ての戸建て別荘11棟のほか、飲食店や商店の建設を計画している。各戸は分譲し海外富裕層を対象に販売するほか、所有者不在時にホテルとして運営する方針。早ければ22年9月にも着工し、24年7月末の完成を目指す。

 

HKRIグループは10年に日本法人を設立。東京を拠点にマンション開発などを手掛ける傍ら、ニセコ町内で土地を取得し、進出を探っていた。同法人の担当者は「スキー市場の成長が見込めるアジア各国から近く、豊富なパウダースノーがある。観光産業も既に集積しており、投資先として魅力が高い」と説明。施設は通年で運営する。