政府がオミクロン株水際対策延長へ 首相「年末年始、見極め」

毎日新聞

 

政府は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への水際対策について、年末までとしていた期限を延長する方針を固めた。延長期間は、オミクロン株の感染状況やワクチンによる予防効果などを見極めて判断する。

 

岸田文雄首相は18日、東京都内で記者団に「オミクロン株の実態が明らかになるまで、少なくとも年末年始の状況はしっかり見極めた上で、その先について考えるべきだ」と指摘。少なくとも2022年初めまでは延長すべきだとの考えを示した。

 

政府は11月30日、外国人の新規入国の原則禁止などの水際対策を開始した。日本人の帰国者に対しても、渡航先に応じて隔離施設や自宅での14日間待機などの対策を取っている。いずれも実施期間は「当面1カ月」としていた。

 

だが、国外でオミクロン株の感染は広がっており、国内での感染例も出ている。ワクチンの3回目接種は医療従事者らを対象に12月に始まったばかりで、高齢者への接種が本格化するのは1月になってからだ。政府関係者は「水際対策は国内の感染対策が整うまでの時間稼ぎだ。まだ緩和するわけにはいかない」と語る。