金融庁、「経済安全保障室」新設へ 国際化踏まえ体制整備 来年度予算

時事通信

 

金融庁が金融分野での経済安全保障体制を強化するため、専門部署として「経済安全保障室」を新設することが25日、分かった。

 

金融市場の国際化を踏まえ、安全保障の観点から国内金融機関の取引やシステム整備を監督する体制を整える。来年度予算の概算要求に関連費用を盛り込む。

 

組織再編ではこのほか、金融サービスの国際化やデジタル化への対応を進めるため「国際証券検査室」などを新設。また、気候変動などの社会課題解決を投融資で促す「サステナブルファイナンス」の推進担当を置くほか、体制不備が指摘されるマネーロンダリング(資金洗浄)対策部門も強化する。

 

新型コロナウイルス危機対応では、地方の中小企業支援に向けた民間人材の派遣制度を拡充する。新たに「人材マッチング支援室」を設け、大企業や金融機関の専門家が地域経済の再生に参加しやすい環境を整える。